HOME > 漢方で改善 > その他 :舌は健康のバロメーター
2014年01月07日
皆様は、ご自身の舌を鏡でじっくりとご覧になった事はありますか?
漢方では、「舌」は、その人の体質やそのときの健康状態を映し出す鏡であると、
考えられています。
そこで今回は、舌についてお話いたします。
漢方では、望診と呼ばれる見ることを主体とする診断方法があります。
その中に、舌診があり、舌を観察して体や内臓の状態を調べます。
具体的には、主に次の3種類を見ます。
① 舌の色
② 舌の形状
③ 苔(こけ)の色や状態
舌の色は、体の寒熱の目安となります。
健康な人はピンク色ですが、体の中に熱がこもっている人は赤くなる傾向があり、
冷え性や貧血の方、エネルギー不足の人は、薄く白くなります。
紫色の人は、血の流れの悪い方(瘀血)に多く見られます。
形は様々です。
はれぼったくて歯形の痕がある人は、疲れやすく、元気がなかったり、または胃腸の弱い人に多く見られます。
苔は体の中の余分な水分(湿邪)の表れとして、反映されます。
健康の人は、薄い白色で潤った状態ですが、苔が多い人は、余分な水分の蓄積が起こり、あるいは消化機能の低下(食積)に原因がある場合が多いですので、飲みすぎ、食べすぎには注意しましょう。
なお、舌診は例外もありますので、詳細は専門家または当薬局までご相談下さい。
文責 薬剤師 小野和男