●本当の冷えとは何でしょう?
⇒喜びの声 手足の冷えがよくなったらアトピーがよくなり、妊娠しました
前回は見せかけの冷えを書きました。
では本当の冷えとは何でしょう?
本当の冷えとはアトピーが悪くなる前からある冷えのことです。
胃腸が弱く下痢しやすいかたに多く見られます。このような方は胃腸が弱いことによって皮膚は丈夫にならず、乾燥しやすい弱い皮膚です。乾燥すると刺激で皮膚はかゆくなり、アトピーはなかなか治りません。
●漢方薬は?
胃腸を丈夫にして下痢をなおし、体を温め、皮膚の乾燥によい生薬が配合された「参苓白朮散」などを永く飲んでいきますと下痢しなくなり、皮膚の乾燥も改善されていきます。
ただしアトピーで赤いときは必ず赤みをとる漢方薬を一緒に飲まないと、赤みはとれません。
●食事は?
食事はいつも温かいものを取りましょう。食事中も冷たい水などは絶対止めましょう。食後のアイスクリームもだめです。また甘いクリームの入ったデザートも寝る前3時間以内は胃腸に負担をかけ、肌を汚します。
キムチ、カレーなど辛いものは逆に熱すぎて皮膚を赤くします。
冬は根菜類の入ったけんちん汁や、白菜の一杯入った鍋料理はお勧めです。
前回書いた見せかけの冷えの人で、手足が冷える人も食事は温かいものをとりましょう。
●養生法は?
夜も早く寝ましょう。胃腸の弱い人は体力がないので夜更かしは禁物です。寝不足の朝は肌が荒れることに気づかれると思います。常に運動を心がけ、軽い汗をかくと皮膚の新陳代謝を助け、潤いのはだをつくり、色素沈着の改善に効果がでますよ。
●色素沈着には?
冷え症で色素沈着のある方には砂漠の果物サージをカプセルにした「紅サージ」をお勧めします。美肌に人気です。ただしアトピーが赤いときは体を温めますので、赤みが増すこともありますので少なめに、赤みがとれたら多めに長く飲みますと、肌が潤ってきます。
にんにく製剤のキョーレオピンの錠剤も体が温まって元気が出て、胃腸が丈夫になり皮膚によいです。
2007年12月22日 薬剤師 国際中医師 植松光子
気・血・水 の関係

食べものと酸素が五臓六腑に取り込まれて栄養となり、「気・血・水」となり全身を潤しエネルギーの源なる。皮膚をきれいにするのにも食べものと胃腸の働きが大事。
植松光子著「アトピーは中医学と薬膳で治す」より