その② 排卵の話
さて、卵巣の原始卵胞に話は戻ります。
「卵を育ててください。」と、脳の視床下部から脳下垂体へ、脳下垂体からは 卵胞刺激ホルモン (FSH)が卵巣へ分泌されます。
すると数個~数十個の卵胞を、一度にまとめて育て始めます。
生理開始から7日目には、一番大きく育った卵胞が主席卵胞に決まり、それ以外の卵胞は成長が止まります。
主席卵胞がさらに成長して行くと、分泌する卵胞ホルモンの量から「もう良い頃だな。」と判断されます。
すると視床下部から脳下垂体に、排卵の指示が出ます。
つぎに、脳下垂体からは「卵子を排卵をしてください。その後の卵胞は黄体に変わり妊娠の準備にとりかかってください。」と、脳下垂体へ指示を出し黄体化ホルモン (LH)を一気に放出して、卵巣へ伝えます。(これを、LHサージといいます。)
卵胞は最後の成熟段階に入り、36~48時間後に、卵胞が破れ卵子は女性の腹腔内へ飛び出します。
卵巣に残った未熟な卵胞は、消えていきます。
飛び出した卵子も消えてゆく未熟な卵胞も、なんだか潔さを感じます。
人生の厳しさは、もう始まっているんですね。
参考文献
・35歳からの妊娠 畑山 博・中山 貴弘著 主婦の友社
・なぜ?どうして?vol・10 医療情報科学研究所編 medic media
・赤ちゃんを産みたい! 主婦と生活社