Archive for the ‘アトピーとお薬’ Category

愛がこもった漢方の軟膏

木曜日, 3月 31st, 2011

アトピーに使う軟膏には大きく分けて、ステロイド軟膏漢方の軟膏があります。

ステロイド軟膏は真っ赤な時炎症が激しいとき、かゆみがひどい時には効果があります。しかしやめると悪化しやすく、長期に使うと副作用がでやすく、ステロイド軟膏の功罪がよく言われる所以です。

血管収縮剤ですので、赤く腫れた血管を収縮して赤みを抑えるのです。

副作用としてはステロイド酒皺といい、赤く、みみずばれのように毛細血管が浮き出て真っ赤な顔になり治りにくい状態となります。また皮膚は萎縮し、がさがさして乾燥してかゆくなります。血管収縮剤としての作用が逆に長期に使うことによって血管を痛め、赤く腫れた血管が縮まなくなり、伸びっぱなしとなり、赤みがとれなくなり、血行が悪くなり、がさがさしてしまうのです。

古くなったパジャマのゴムのひもと同じです。

またその副作用のために一日に使う回数は1、2回と限定されています。

漢方の軟膏は主に3種類を私は使っています。

漢方の軟膏の特徴は使えば使うほど皮膚を潤し、丈夫にします。

したがってステロイド軟膏を使いながら、その合間に塗れる、ということです。

3種類の軟膏は①太乙膏 ②紫雲膏 ③中黄膏です。

①太乙膏はカレーの匂いのする軟膏で主に掻き傷がひどい時に用います。他に切り傷、虫さされ、床ずれ、やけど、肉芽形成に効果があります。カレー粉は入っていません。

においをかぐとおなかがすく、と小さいお子さんが言っていました。

太乙膏

②中黄膏は黄色い軟膏で、ウコン、黄柏(きはだ)がごま油に配合されています。急性の赤く腫れた皮膚や、打ちみ、捻挫に効果があります。

中黄膏

③紫雲膏は紫色の軟膏で、しみによいと一時評判になった紫根と血行をよくする当帰が配合されています。

ひび、あかぎれ、しもやけ、ただれ、やけど、痔の痛み、かぶれに効果があるので、アトピーの肌の乾燥に喜ばれています。

紫雲膏

アトピーは肌が赤く、乾燥していることが多いので、中黄膏と紫雲膏を混ぜて使うとよいようです。

中黄膏と紫雲膏はウエマツ薬局自家製剤です。したがって保存剤などの添加物は入っていません。

使うと「何ともいえず、ほっとする」と人気が高く、毎日毎日、一日中作っています。

かきまぜる時、手を休めるとすぐ固まってしますので作るスタッフは大変です。

この3種類は臭いや色がつくので、昼間は若干使いづらいこともあります。

そのためこの3種類の軟膏がすこしずつ混ざったウエマツ薬局オリジナル「花しずく潤(るん)クリーム」は色がピンクでバラの香りがして、使いやすく、人気があります。昼間や、症状が軽い場所に使うといいでしょう。

花しずく潤(るん)エッセンスはグリセリンを主体にして漢方生薬が配合されているので顔や体全体に花しずく潤(るん)のクリームと一緒に保湿にもちいるとよいです。

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自家製の中黄膏、紫雲膏、花しずく潤(るん)シリーズはウエマツ薬局が「愛」をこめて作ったものです。

アトピーの方がステロイドを無理なくやめる方法

火曜日, 9月 29th, 2009

アトピー :ステロイドを無理なくやめる方法


ポイント1:ステロイドをやめてアトピーが治るわけではない
ポイント2:中医学漢方をまず飲んでアトピーを軽くする
ポイント3:少し軽くなったらステロイド軟こうを徐々に減らす
ポイント4:ステロイドがやめられ、アトピーもよくなる。
ポイント5:皮膚科で保湿剤とステロイド軟膏は混ぜないで投与してもらう。
ポイント6:ステロイドはポイント塗り、下地には「セ・サージクリーム」

雲南省の水掛け祭り
雲南省の水掛け祭り

●ポイント1:ステロイドをやめたらアトピーが治るわけではない
ステロイドをやめたい、と思って、急にやめてしまって悪化して多くの方が生活を犠牲にして苦しんでいます。
しかし、ステロイドをやめたからアトピーが治るわけではありません。

ステロイドは麻薬ではないのです。ステロイドがやめられない、塗らないと悪化するのはアトピーが治っていないから悪化するのです。そのところを多くの方が勘違いしています。
また、「ステロイドをやめてこの健康食品を飲んで毒だしをすれば治ります・・・」などと言って売るつける業者がいます。毒など体内のどこにありますか?

それまでステロイドで押えていたアトピーが一度に悪化し、全身真っ赤になり、滲出液があふれ、かゆみで夜も眠れず、学校や職場にも行かれず、悲惨な生活を送らなければなりません。

生活や人生を犠牲にしてまで、ステロイドを急にやめる必要はありません。
確かにステロイドを何年も、何十年もつけていてもアトピーは治らない、それではやめてしまおう、と思われる気持も良くわかります。
しかし、前述したように、やめたからアトピーが治るのではないのです。

●ポイント2:中医学漢方をまず飲んでアトピーを軽くする
ステロイドをやめる前に中医の漢方で軽くすればいいのです。
まず中医学漢方を飲み、生活を正し、和食の粗食にしましょう。ケーキや、たばこ、辛い物をやめましょう。
そして正しい洗い方、スキンケアー、漢方の軟膏の塗り方をマスターしましょう。
まず2,3か月漢方と併用していけば、少しずつ止めていかれます。
ただ、顔の紅斑が目立つ人や皮膚の薄い人、使用期間の長い人は止めるまで6か月以上はかかります。

●西洋と東洋、両方の医学を上手に使いましょう。それが人間の知恵です。西洋のステロイドと中医学漢方、どれも人類の知恵の結晶です。悩みすぎないで希望を持つと早く治ります。悩みすぎると免疫細胞の働きが落ちます。治すのは「自分」ですよ!!

●ポイント3:少し軽くなったらステロイド軟こうを徐々に減らす
やめ方は、中医学漢方を飲んで、症状が良くなってきたら、1日2回を1日1回に、そして1日おき、3日おきと様子を見ながら減らしていきます。専門医に診てもらって、その症状にあった強さのステロイド軟膏をしっかり付けることが早くやめられるコツです。
顔にはなるべくつけないで、体のほうだけステロイドをつけていけば顔も落ち着く場合もあります。それでも顔のあかみ、かゆみがひどければ先にステロイドを2、3日つけてからプロトピックに変えると刺激が少なく済みます。プロトピックをしばらくつけて中医学漢方と併用していけばほとんど方がプロトピックもやめられています。

参考:九州大学 皮膚科教室 http://www.kyudai-derm.org/part/atopy/index.html

●ポイント4:ステロイドがやめられ、アトピーもよくなる。
ステロイドがやめられ、アトピーが改善されますと全身の皮膚は健康そうな丈夫な肌になり、人からも羨ましがられるくらい、つやつやの肌になります。

●ポイント5:皮膚科で保湿剤とステロイド軟膏は混ぜないで投与してもらう。
強いステロイドを保湿剤で薄めて使っている皮膚科医が2000年の調査で85%います。
ステロイド外用剤と保湿外用薬の重ね塗りの手間を省くためと混合により副作用を軽くするため、と考えられてのことです。しかし血管反応の実験ではワセリンで薄めた場合、副作用は軽くならないことが証明されました。
薄めて副作用が弱くなるなら、一種類の強力ステロイド外用剤だけでだんだん薄くすればすべての症状のランクに間に合ってしまうわけです。そういう考え方はおかしいことがお分かりと思います。

またO/W型乳剤性基材の外用薬と油脂性のステロイド外用薬の混合は水の層が分離し、指をいれることにより、細菌が繁殖することもわかりました。
ザーネ軟膏、ユベラ軟膏、レスタミン軟膏などすべてO/W型です。
(参考;日本薬剤師会雑誌 第61巻 第3号平成21年P61~63)

●ポイント6:ステロイドはポイント塗り、下地には「セ・サージクリーム」
副作用を起こさないためには、初めに保湿剤のみを塗ってから、ステロイドを点々とポイント塗りの方が良いです。
またステロイドを塗る時には副作用の予防に「セ・サージクリーム」を下地に塗ることをおすすめします。砂漠の果物沙棘(サージ)から作った「セ・サージクリーム」は活性酸素の害を防ぎ、皮膚粘膜を丈夫にし、しみ、しわ色素沈着の予防に優れた作用があるので、アトピーの肌の荒れに喜ばれています。天然の果物の良い香りがするクリームです。

漢方薬の分量

木曜日, 3月 26th, 2009

漢方薬の分量と値段

漢方薬には煎じ薬とエキス剤があります。
煎じ薬は多くの種類の生薬を混ぜて水で30分から1時間煮だすものです。
一つの処方は分量が決まっていて、日本の薬局で使われているものは大体20gから27g位です。

先週中国 雲南省の雲南中医薬大学の皮膚科に研修に行って来ました。
教授のとなりに座って患者さんを見て、皮膚と全身の診方と、どのように処方を導き出すかお教えいただきました。その時驚いたのは生薬の量の多さです。一日分がなんと300g平均なのです。内科ではその半分くらいですが、皮膚の場合はそのくらい使わないと効果が出ない、とのことでした。

また入院では保険がきくが、外来は100%自費だとのことで、この量では一か月の給料の三分の一くらいにはなるでしょう。それでも病院には患者が殺到しているのは良く効くから、ということでした。

ウエマツ薬局でもよく効くよう、いくつかの処方を組み合わせていますのでかなり量は多くなっていて驚かれます。一日量は60gから80gくらいですので金額も一日600円から1000円くらいになってしまいます。

早く良くしたい場合は上記の量でまず3か月くらい飲んで、その後良くなったら半分にして悪化しないよう気長に飲んでいきます。
しかしそれでも無理なら半分の金額で食事を徹底的に直していけばよくなることもできます。

エキス剤は一箱の分量と金額は決まっています。早く良く効かすためにはたっぷり使ったほうが良いので何種類も組み合わせるとどうしても一日1000円くらいになってしまい、苦慮します。

エキス剤は簡単ですが割高で、煎じ薬は作るのが面倒ですが、効き目は早く、割安です。
それぞれ生活に合わせて選んでいただければ、と思います。
症状に合ったよい処方を考えると同時に、患者さんが困らないよう、安くて、効き目がよい方法を頭の中で一生懸命考えますので、一日終わると頭の中はいつも疲れてしまいます。

漢方薬の費用

金曜日, 5月 16th, 2008
アトピーの相談でよく受けるのは「漢方って高いでしょ?」という質問です。
私のところでは効き目を早く出すためにかなり多めの量の漢方薬をお出しします。1日分は600円から1000円くらいです。1か月分では18000円から3万円です。お子さんは半額くらいです。「高くなってさぞ大変でしょう。」と私自身思います。生活費の中の薬代と考えると高額です。何とか安くしてあげたい、と思いますが早く効かせるためにはたくさん飲んだほうが短期間でよくなるのです。また煎じる漢方薬の量からいいますと日本一安いかもしれません。
しかしかゆい、夜も眠れない、かゆくて何もする気が起きないつらさがこのくらいの値段で治ったら安いと思いませんか?
無駄な出費を減らし、ケーキや焼肉をどっさり食べないでその分食費を漢方のほうにまわしましょう。そうしてアトピーが治ったら、学校にも行けます。仕事もできます。仕事がばりばりできれば、昇級し、ボーナスもあがります。家族もストレスが減ります。よいことだらけです。もちろん予算がない方にはもっと少ない量で安くできるよう、そしてただでできる方法をいろいろ提案して喜ばれています。
次回はただでアトピーをよくする方法です。お楽しみに。
辛いものを減らすのも、アトピー治療にかかる費用を減らす方法のひとつ。

消毒が大事

金曜日, 5月 16th, 2008

アトピーのかゆみはなかなかとれず辛いものです。最近の研究では、アトピー性皮膚炎の患者さんの9割に皮膚に細菌類の強い感染が見られます。特にステロイド軟こうを長く塗ってきた人の肌は免疫が低下していますから、あらゆる菌類が皮膚の奥まで住み着いています。じくじくしているのはリンパ液が出ているからで、これは菌類を皮膚から追い出そうとしている免疫反応です。

アトピーを改善するためには、まず最初に皮膚に常在する菌類を殺してしまうことです。超酸性水もその目的ですが、人によってはがさがさに肌が乾燥してしまうことがあります。イソジンやマキロンなどの消毒液をがさがさしているところに塗ってみてもいいでしょう。スプレー式の新レブメント消毒液は、かゆみ止めも入っていて、全身に付ける場合は使いよいものです。じくじくしたところは、抗生物質のゲンタシン軟膏がよく使われています

最近出たものでは、ヒバのオイルの入浴剤が皮膚の細菌に強力な抗菌力を発揮することがわかりました。にきびやアトピーの皮膚黄色ブドウ球菌や、水虫の白癬菌、カンジダ真菌や恐ろしいMRSA(普通の消毒剤では攻撃できない)にも強い効果があることがわかり大変な発見です。ひばオイル成分ヒノキチオールの活性は、ゲンタシンより強いと報告されています。
お風呂に5,6滴入れるだけなので少量で済み、オイルなので肌がすべすべし、ヒノキの香りでリラックスできます。根気よく続けることが大事です。
2005.5.19


むくげ


中国の水虫薬「華陀(かだ)チンキ」の主成分、皮が白癬菌に効果がある。

アトピーの赤味が取れたら飲む美肌漢方

木曜日, 5月 15th, 2008

やっとアトピーも落ち着いてきました。赤みも取れ、腫れも引き、かゆみも時々あるくらいになりました。ただかさかさが残っている位。でも生理不順もあるし、生理痛も気になるし、赤ちゃんもほしいし、といった人もいることと思います。

こんな状態に一番よいのがいま評判の「当帰(とうき)」のシロップ。モデルさん仲間にも人気の美白効果があって冷えをとり、生理不順にもいいし、肌をうるおします。とっても美味しく苦い漢方薬のイメージとは程遠く、「わあー美味しい!!」と一口飲むと皆さん歓声をあげる位です。ただしアトピーで注意するのは体や皮膚の状態の「寒熱」に合った漢方薬を飲む、ということです。
当帰は温めますので、当帰が66%も入っている「当帰」シロップはアトピーがひどく赤くじくじくしているときは合いません。たとえ冷え性でも皮膚が赤いときは用いないほうがいいでしょう。皮膚が「熱」を持っているからです。このとき飲みますと悪化することがあります。
ただし当帰が入っていても分量の割合の少ない温清飲や荊芥連翹湯などは赤くても用います。当帰の血を補い、肌を潤す作用を利用するからです。

このように中医学では「寒熱」を十分観察しながら用いることによって真っ赤な肌から真っ白な肌にすることができます。
2005.5.4


タンポポ(蒲公英)


赤みをとり腫れをとる。乳腺炎の初期の赤みによい。おっぱいのしこりを取っておっぱいを出やすくする。

ステロイドと漢方の軟膏の併用

木曜日, 5月 15th, 2008

ステロイド軟こうを使っていてやめたい方は多くいます。しかしやめればひどいリバウンドに見舞われ、心配でやめられない人が多いのが現状でしょうか。
そのために良い方法があります。まずは症状にあった漢方薬を飲むことと、ステロイド軟こうと漢方の軟膏を併用することです。

ステロイド軟こうの副作用である皮膚萎縮作用(皮膚のほてり、てかてか、みみずばれ)を抑えるために、先に漢方の軟膏を塗り、後でステロイド軟こうを塗ると良いでしょう。ただし炎症がひどく早く赤みを抑えたいときは、先にステロイド軟こうを塗ったほうが良い場合もあります。

漢方の軟膏は新しい皮膚を作り、掻き傷を早く治します。どちらにしても、塗り方は薬指を使ってやさしく押さえるように塗ると刺激がありません。


八ヶ岳の女取湧水(めとりゆうすい)


八ヶ岳の女取湧水(めとりゆうすい)です。アトピーの肌を守るパイウオーターはこの湧水の伏流水で作られています。甘くて美味しい水でした。「甘露、甘露!」10月13日に行ってきました。

漢方の軟膏と保湿剤

木曜日, 5月 15th, 2008

漢方の軟膏の大きな特長は副作用がなく、皮膚を丈夫にし、肉芽形成といっていたんだ皮膚を作る働きがあることです。しかも成分はすべて天然物です。

ステロイドを使っている人はステロイドを塗る前に塗っておきますと副作用を抑えることが出来、しだいにステロイドをやめることも出来ます。もちろんリバウンドを防ぐには漢方薬を一緒に飲んだほうが安全です。
欠点としてはにおいと色があること。
赤みと掻き疵があるときは玄参(げんじん)製剤をお勧めします。玄参は湿気や熱が体にこもり、血が熱くなり、皮膚が赤くなったときに用いる生薬で他の生薬と一緒にゴマ油、蜜蝋に溶かした黄色い軟膏です。

カレー粉のような匂いがして臭いのですが、不思議と人気があるのです。もともとやけどや切り傷、床ずれに使うもので、皮膚を再生しますので肌がほっとするのでしょう。

我が家の愛犬、シーズーの「ルーク」もアトピーで漢方薬をやると逃げていってしまうので、今この軟膏を塗ってやりますと、気持ちよさそうに寄ってきます。ステロイド軟こうは、犬はなめてしまうので使えません。でも漢方薬を飲ませたほうがやはり効果は早いので、どなたか犬に飲ませる方法を教えてください!!

保湿剤として体は漢方エキスたっぷりの「瑞花露(すいかろ)」、顔は「ノンAクリーム」を使うと保湿効果が素晴らしく超人気。

愛犬「ルーク」11歳

愛犬「ルーク」11歳

個人輸入の危険性について

木曜日, 5月 15th, 2008

最近個人輸入のアトピー用軟膏成分に強いステロイドが入っていて薬事法違反で逮捕されたことが大きく報道されました。

私のところの相談でも子供のためによかれ、と思って購入し、つけていて、報道でびっくりしてやめたらリバウンドで顔が真っ赤に腫れ上がり、お子さんからすっかり信頼を失ってしまった、という残念なメールをいただき、心が痛みました。

医薬品の個人輸入品の販売は法律違反です。但し、輸入した本人が他の人に譲ったり、売ったりしないことが条件で輸入は認められています。認められる量は、一回に2か月分までですが医者の処方箋が必要なものは1か月分までです。

また個人輸入代行と銘打って中国の製品を販売していますが非常に危険です。なぜなら中国では日本と違って医薬品に関する法律は甘く、含まれる成分すべては表記されていません。

自分勝手に漢方薬を輸入してもむだです。漢方薬の大きな特徴は体質、症状に合って初めて効果が出るので間違えば効果は出ません。そのために私たち漢方家は研鑽を積んでいるのです。

日本では医薬品の輸入、販売はすべて厚生労働省の許可が必要で、国内で販売する場合は医薬品として動物実験、臨床試験と莫大な費用と年数が必要となります。私たち漢方薬局で販売している中国製品はすべて厳密な審査を通った安全なものだけです。

また内容成分は全てきちんと表記され、もし表示されているものと1mgでも違っていたら日本中の同じ製品は全て回収となります。そのくらい厳しい法律で国民の健康が守られているのです。法の目をくぐって販売しているものに良いものがあるはずはありません。

翻ってインターネットで販売されているものも販売者の顔が見え、販売者が責任をもち、専門家であることが大事です。
また友人などが親切に勧めてくださっても、その方にはよくてもあなたによいかは分かりません。やはりよく専門家に相談し、納得してからお使いになることが大事です。


タヒボ;


たくましいノウゼンカヅラの仲間の「タヒボ」にアトピーなどによい抗炎症効果が見つかっています。

たくましい雑草が漢方薬

木曜日, 5月 15th, 2008

スベリヒユ<五行草>の水分代謝効果


今スベリヒユが猛暑の中、元気にたくましく道路の端や、駐車場のあちこちに生えています。まさに雑草そのものです。
スベリヒユはアトピー性皮膚炎のかゆみやじくじくしたところに煎じた汁をつけたり、あるいは粉末をお茶として飲んだり、水で溶いてパッティングしたりしますと、とても楽になるので喜ばれています。松葉ボタンの仲間で花は小さな黄色で茎は柔らかく松葉ボタンに似ています。
山形や福島ではおひたしにして食べ、美味しいそうです。戦争中は兵士が下痢止めに食べたり、また膀胱炎にも効きます。

中国漢方の考えではスベリヒユは水分代謝を良くするので、アトピー性皮膚炎のじくじくや下痢、膀胱炎に効果があるのです。スベリヒユのたくましさには驚きます。駐車場で抜かれて枯れそうになっているのを、私が昨年拾ってきて植えましたら今年は種がこぼれたのでしょう、店先にいっぱい生え茂っています。

漢方薬の原料である生薬は2000年の昔に「傷(しょう)寒論(かんろん)」や「本草綱目(ほんぞうこうもく)」に効能が書かれ、2000年間連綿と言い伝えられ使われ滅びていないのですから、たくましいのは当たり前でしょう。たくましいから病気や害虫にも強く、また成分が濃く生薬として使われてきたのでしょう。
粉末は「五(ご)行草(ぎょうそう)茶(ちゃ)」として製品になっています。

生命力のたくましいスベリヒユ

五行草茶として製品化された商品が販売されている。

五行草茶として製品化された商品が販売されている。