Archive for the ‘アトピー季節の対策’ Category

アトピーとプール

火曜日, 7月 13th, 2010

楽しいプールの季節がきました。poolmini

でもアトピーのお子さんやご家族にとって悩む時期でもあります。

プールに入るとアトピーが悪化することがあります。

特に塩素の影響が大きく、また日焼けの関係もあります。

まずプールから出たらすぐ水でよく体に着いた塩素を洗い流しましょう。ぬるぬる感が取れるまで洗いましょう。水だけでは塩素は取れません。家に帰ったらすぐボデイウオッシュで洗いましょう。ボデイウオッシュは瑞花露ボデイソープやリスブランのノンEウオッシュをお勧めします。瑞花露ボデイソープには生薬の紫根や苦参が配合され、使うと清涼感があります。

洗ったらすぐ保湿しましょう。ウエマツ薬局オリジナル「花しずく潤(るん)美容液」はとても潤します。乾燥が強い人はさらに「花しずく潤(るん)クリーム」を重ね塗りしてください。

「花しずく潤(るん)クリーム」には紫根や当帰、黄柏、ヨクイニン等が配合され、バラの香りのするピンクのクリームです。

このクリームは紫雲膏と中黄膏の処方をベースに考えられたものですが、紫雲膏のようには色がつきにくいので、昼間も使いやすく喜ばれています。

日焼け予防にはリスブランのハイSクリームやノンSクリームがアトピーの方にも刺激がありません。日焼けは肌を「焼く」ので乾燥させ、かゆみを増します。必ずマメに日焼け止めをお子さんでも使いましょう。

以前オーストラリアへいった時、双子の赤ちゃんがベビーカーに乗ってそろって可愛くサングラスをかけていました。オゾン層が破壊され赤ちゃんでもサングラスが必要な時代になっているのです。

このようにスキンケアーをしっかりしてプールを楽しんでください。

ただプールに入ると悪化するので入りたくない、とお子さんが希望するのでしたら、担任の先生にお話しして休んでください。体育の成績が下がるからやらせるなど、決して無理をしなくていいですよ。

休む際は涼しい教室で休むよう、学校側も十分配慮してください。

ただし本人がやりたいのにお母さんが心配して休ませたい、とおっしゃることがあります。

私の考えは本人の気持ちが大事ですから、その際はしっかりスキンケアーをする、と約束させてプールに入れてあげればいいと思います。もし悪化したら、その時考えればいいとおもいます。十分中医学漢方で対応できます。

湿気とおりものとアトピーの関係

火曜日, 5月 20th, 2008

梅雨時アトピーが悪化する、と心配される方がいます。
こういう方でおりものも一か月ずっと続いて、量も多い、という方がいます。
梅雨時、湿気が多くなると、体の中の湿気すなわち「湿(しつ)邪(じゃ)」もおおくなり、皮膚に水泡が増えたり、じくじくかゆくなります。

汁が出なくても肌にさわるとなんとなく、湿っぽいこともあります。中医学では人の体は宇宙が支配していて、季節の影響を多く受けるので、治す時も季節の関係を重視しながら治していきます。梅雨時悪化する人は湿邪が多いタイプが多いので体内のおりものも増える傾向があります。

正常なおりものは無色透明で臭いも少なく、少量です。生理と生理の中間、排卵期ごろと生理前、妊娠時にやや多くなります。膣に雑菌が入るのを防ぎ、精子が入りやすいようにする働きがあります。しかし多すぎたり、黄色みを帯び、匂いが強くなると「湿熱」の状態となり、精子の力を弱め、妊娠力を落とします。

アトピーの痒み、じくじく、水泡のある皮膚を改善するにはこのように体内からくる信号も考慮しながら治していくと、肌も改善され、膣の不快な症状も改善し、すっきりします。

これも中医学の面白い点で「異病(いびょう)同治(どうじ)」<異なる病気や症状を同じ治療方針で治す意味>の一つの例です。

おりものに泡が混ざって耐えがたいかゆみとなった場合はトリコモナス菌に感染していたり、そのほか膣炎、卵管炎、などの場合もありますからその時は早めに受診し、治療を受けながら、そのような症状を起こす体質を改善していきましょう。

おりものを中医学で改善して妊娠した方は何人もいます。
写真説明:中国雲南省 少数民族の人形

春にアトピーが悪化する理由

火曜日, 5月 20th, 2008

アトピー:春悪化する理由
今年の春は寒さが続いたと思うと急に暖かくなり、桜は例年になく、遅く咲いたかと思うと見事に咲き誇り、あっという間に散ってしいました。

アトピーも例年になく、急に赤くなった方が多く見られました。
その理由は自然界と密接に関係があります。

冬寒い時は「陰」の季節で寒く、血管も収斂していますが、春になると草木が芽吹くと同じように、体内の「陽気」も動きはじめ、熱がこもってきてアトピーが悪化すると考えられます。

秋、冬は「陰」であり、春、夏は「陽」です。
万物は「陰」から「陽」に変化しています。その変化にうまく対応できないと体が不調をきたし、弱いところに症状が出てきます。

まずは早く起きて朝の太陽の光を浴び、早く体を目覚めさせましょう。
そのためには夜は早く寝ましょう。遅くとも11時には寝ましょう。

夜は「陰」です。水も「陰」です。夜の間に水分が肌を潤します。たっぷり寝て起きた朝は肌がしっとりして化粧のりがいいことを経験されているとおもいます。

逆に寝不足の朝は肌ががさがさしてお化粧がのらないですね。

こもった熱をとる生薬には「牡丹皮」「赤芍薬」」「生地黄」などがあります。
中医学の見方でよく肌をみてもらってこれらの入った漢方薬や中成薬を飲まれるとだんだん改善されることでしょう。

辛いもの、乾いたもの、冷たいものは食べないようにしましょう。

写真
雲南省大理市 少数民族、白族(ぺいぞく)の娘さん
お茶の作法を教えているところ

アトピー肌の乾燥とほてり

火曜日, 5月 20th, 2008

乾燥の原因のひとつは「熱」


アトピー: 乾燥とほてり
アトピーの方がよく訴えられる症状に「乾燥」と「ほてり」があります。
「乾燥」も「ほてり」もどちらも不快な症状です。

まずその原因を考えなければいけません。
原因には大きく分けるとふたつあります。

一つは胃腸の消化能力が悪くて栄養が肌に行き渡らなく乾燥する「虚」のタイプ。
逆に体に悪いものがたまり、熱がこもって乾燥する「邪」のタイプの二つがあります。

「邪」のタイプの一つの原因はまず「体内にこもった熱」です。
洗濯物がストーブのそばで乾くように「熱」があると乾燥します。

長い間皮膚に炎症があることによって、血液が熱をもち「瘀血」となってどろどろしてきます。肌はごわごわ、かさかさして「苔癬化(たいせんか)」という慢性の炎症の状態になります。「熱」があるのでほてってきます。ステロイドを長期使っていてもほてりがきます。

中成薬(エキス剤、錠剤)の「涼血清営顆粒」を気長に飲むと「血熱」はおさまっていき、乾燥もいつの間にかおさまり、つやつやした肌になっていきます。

また多少潤す成分もあったほうがいいので私はよく「瀉火補腎丸」や「荊芥連翹湯」「当帰飲子」「石膏」も併用します。「当帰飲子」だけでは「熱」をとる力はないので「熱」をとる漢方薬を併用します。

必ず皮膚をよく見てもらって「熱」をとる漢方薬と「潤す」漢方薬の割合も見ながら出してもらうことが大事です。「舌」の色は真赤な人が多いようです。

ただし「乾燥」は長い間の「熱」によるものなのですぐ治すのは無理です。
日本では粉薬では潤す漢方薬は少ないのでとても困っています。
今私の属する研究会で開発中です。完成したらお知らせします。生薬では「麦門冬」「沙参」「玄参」「知母」「石膏」などがありますので煎じ薬に自分で加えて煎じるといいでしょう。
あせらず飲んでいけばよくなります

入浴後はものすごい勢いで乾燥していきます。出たら一分以内に「瑞(すい)花(か)露(ろ)クリーム」や「アリメントクリーム」などを塗りましょう。ひどいときはこれらを塗ってから入り、出てからもぬるといいです。

手も水を使って水分が残っていると蒸発するときに手の水分が奪われます。よくよく水分を拭き取って「瑞花露クリーム」や「ビューティシャンハンドクリーム」をすぐ塗りましょう。

顔にはしわや色素沈着によい沙(サー)棘(ジ)が入った「セ・サージクリーム」の上に「アリメントクリーム」を塗るといいでしょう。
次回は乾燥によい食べ物とおいしい薬膳です。
お楽しみに。

花粉症は「熱」タイプ

火曜日, 5月 20th, 2008

単純に「花粉症の漢方薬」を求めないで


人の身体とアレルギーの木

人の身体とアレルギーの木

今日は春一番の突風が吹き荒れ、新幹線もダイヤが乱れました。
花粉症の方はさぞ憂鬱でしょう。
花粉症に効く漢方薬はいろいろありますが、アトピーのある人は単純に「花粉症の漢方薬を」と求めますと合わないことがありますので、気をつけてください。
以前もこのHPで書きましたが、花粉症になる人は一般的には冷え症で「寒証(かんしょう)」ですので「小青(しょうせい)竜(りゅう)湯(とう)」という干した生姜、乾姜(かんきょう)が入っていて体を温めて漢方薬を用いて治すことが多いのです。が、アトピーの人は肌が赤く、熱感があり、便秘がちという「熱証(ねつしょう)」ですのでこのような漢方薬を使いますと、アトピーは悪化します。
従って使う漢方薬は、目のかゆみ、のどのかゆみなど「熱証」に使う処方を用います。肌を悪くしないよう、最善の注意を払って用いることが大事です。

花粉症は粘膜を丈夫に

火曜日, 5月 20th, 2008

アトピーの方の目のかゆみ


アトピーで花粉症を持っている方は少なくありません。症状はくしゃみ、鼻水もありますが、むしろ花粉で肌が荒れる、赤くなるほうが多いようです。
アトピーの方の肌は非常に敏感ですので、花粉で点々と赤くなり、かゆくなります。まず外出から帰ったら、顔をぬるま湯で洗い、花粉を洗い流しましょう。そのあとすべりひゆの粉末を水に溶かしたものでパッテイングすると赤みが納まります。次に漢方薬の入ったクリームとローションを混ぜて塗ると痒みと保湿、赤みに効果的です。
花粉症といいますと一般的には鼻水、くしゃみが出て冷え性なので寒証といい、漢方薬は体を温めて治す「小青竜 湯(しょうせいりゅうとう)」が使われます。しかしアトピーは肌が赤く、顔がほてり、体も熱感があるので「熱証」ですので「小青竜湯」は合いません。

目のかゆみにおすすめのお茶や、漢方の目薬も人気があります。

目のかゆみには菊のお茶が良く、
ウコンなどの配合された漢方の目薬も人気があります

予防と粘膜を丈夫にするためには、元気を増して免疫力を高める漢方薬がアトピーを悪化させず、毎年喜ばれています。花粉症の人の肌や粘膜は荒れていますが、この漢方薬を飲んで肌や粘膜はしっかりと丈夫になる生薬実験の映像を見ますと感激します。

人の身体とアレルギーの木

人の身体とアレルギーの木

花粉症の防衛力チェック

火曜日, 5月 20th, 2008

アトピーのある花粉症の治し方


今年のスギ花粉の飛散量は昨年の30倍にもなりそうだということで、すでに花粉の影響が出ています。
漢方薬でせっかくよくなっていても顔だけ急にぶつぶつかゆくなってきた、というのは花粉の影響が考えられます。アトピーも花粉症も免疫過剰によっておこります。
免疫とは治す力のことですが、バランスが崩れて過剰に反応しすぎるのです。特に中医学では、外部からの影響を防衛する力「衛気(えき)」が低下すると免疫力が低下して、花粉症などが起こると考えています。


あなたの「衛気」度をチェック


□ 以前に比べて寒がりになった
□ 厚着をしないのに汗ばみやすい
□ 体温が低い
□ 冷房が苦手で冷え性
□ 年中風邪を引く
□ のどが弱くて痛くなりやすい
□ 鼻が年中ぐずぐずしている
思い当たる項目がひとつでもあったらあなたは「衛気」不足です。


「衛気」を強める漢方薬が、花粉症の予防と治療に効果があった、と言う動物実験が北海道薬科大学で行われ学術誌に掲載されました。さまざまな群に対しスギ花粉を吸引させてくしゃみの回数を数えるという実験です。事前にこの漢方薬を与えておいた群はかなり正常群に近い値で、スギ花粉に対する抵抗力が生まれていると考えられます。

花粉症予防

火曜日, 5月 20th, 2008

花粉症は免疫力アップで毎日快適!


今年ほど私は漢方がお役に立ってよかった、と思った年はありません。というのは花粉症予防に今年新発売された漢方薬を飲んだ方殆どのかたに「今年は花粉症があまり出ない」と喜ばれているからです。
なぜ出ないか、といいますとこの漢方薬は粘膜を丈夫にし、本人の防衛力を増すので、花粉が体内に入らずアレルギー症状を起こさないからです。これを「免疫力アップ」といいます。

花粉症の人が「薬が効かないのが不満」とテレビで放映していました。それは花粉が体と反応してアレルギー症状が出た段階で押さえるだけだからです。しかし、この漢方薬は元気をつける豆科の「オウギ」を主成分として本人の治す力を高め「免疫力」をつけるからです。しかも眠くなりません。
こんなに喜ばれて私はうれしくてたまりません。ただ目が痒いなど症状がひどいときは他の漢方薬と併用すると軽快します。花粉症の人は一般に胃腸が弱い、風邪をひきやすい、疲れやすい、といった「元気不足」があります。花粉症が落ち着いても毎日この漢方薬を飲みますと元気に朝起きられ、来年から花粉症が軽くなります。

花粉症で肌が赤くなる

火曜日, 5月 20th, 2008

花粉症、アトピーで肌が赤くなるのは、体が熱を持っているから


人体は一本の木と同じ

人体は一本の木と同じ

昨日から急に花粉症の人が増えてきました。
暖かい日が2,3日続いて昨日から強い風が吹き始めたからでしょう。
アトピーの人は花粉が飛び始めると顔がぶつぶつ赤くなって痒くなることがあります。外から帰ったらよく顔を洗って赤みを取る漢方エキス入りのローションをたっぷりつけておくと楽になります。
またくしゃみ、鼻水など花粉症の症状が出る人もいます。このような時は漢方薬の花粉症の薬を早く飲みましょう。ただアトピーで赤くなっている人が小青竜湯など温める漢方薬を単純に「効能効果に鼻水と書いてあるから」、と医師などに出されるとアトピーが悪化することがあります。アトピーで皮膚が赤い、ということは体が熱をもっているからです。漢方は「寒熱」があるかないかで薬を選びます。
くしゃみなどの症状があるときは症状を押さえる薬、症状がなくなったら体質の弱いところを治す漢方薬を3年くらい飲んでいると花粉症は起きなくなります。今年こそ根本的に治してすっきりしませんか!

アレルギーを木でたとえると、肺に関係する「鼻」と「皮膚」は葉っぱです。葉っぱをつやつや丈夫にするのには「幹」すなわち体ですね。五臓でいえば「胃腸イコール消化力」「肝臓イコール自律神経」「腎臓イコール免疫」です。
和食中心に野菜をたっぷり食べ、リラックスタイムを毎日30分とり、体質にあった漢方薬を飲みますと、アトピー、花粉症はよくなって、明るいあなたになりますよ。お手伝いいたします。

妊娠中、花粉症の漢方薬

火曜日, 5月 20th, 2008

アトピーで花粉症、アトピーで妊娠中の漢方薬


今は花粉症の真っ最中。
花粉でアトピーも悪化します。どちらも免疫力のアンバランスで発症します。中国医学で皮膚、粘膜を丈夫にする「衛気(えき)」を高め、治す力をつければ年々軽くなります。「衛気」とは外敵から身を守る力で「気」の一種です。「衛気」を充実させ、巡らせることにより皮膚や粘膜が強化され風邪や花粉症、アトピーの予防になります。
花粉症には「衛気」を高める漢方薬と鼻水、くしゃみ、目の痒みなど症状にあった漢方薬を併用すると楽になります。
花粉の飛ぶ1ヶ月前から飲み始めるとほとんど症状が出ない方も居ます。今年遅く飲み始めた方は来年は1月に入ったらすぐ飲み始めましょう。

春、花粉症が騒がれる頃 アトピーの人の肌も花粉でがさがさ赤くはれてきます。
中国医学では治すのに体質や症状が「寒症(冷え)」か「熱症(熱がある)」かで治療方針が異なります。
一般にアトピーは肌が赤く熱く、舌の色も赤い人が多く、これは「熱症」を意味し冷やす漢方薬、石膏や竜胆(りんどうの根)などを多く使います。ところが花粉症は鼻水が水のようで透明なことが多くこれは「寒症」を示します。
寒いと鼻水が水っぽいですね。このときは温める漢方薬、桂枝や麻黄、生姜などを用い、アトピーの治療とは相反しますのでアトピーで花粉症の治療には分量の加減にこつが要ります。
また不妊症などで治療中の人はいつ妊娠するかわかりません。病院や市販の新薬の花粉症の薬は胎児に奇形を起こす可能性が知られています。妊娠の可能性のある人は漢方薬で早く花粉症を治しましょう。大きなくしゃみを連発したら流産のおそれがあります。花粉症の漢方薬は妊娠中の危険は今まで報告されていません。
私のところでは妊娠中ずっと漢方の風邪薬を飲んでいて丈夫な大きな赤ちゃんを生んだ方がいます。しかも非常に安産でした。「案ずるより産むが易し」ですね。