中医学は幸福学・・・アトピー患者さんの仏さまのような言葉
男性不妊の勉強に中国の中医薬大学に行ったときの話です。
中医薬大学とは漢方専門の大学です。国立の大きな大学で大学の正面には大きな3m位の熱帯魚のケースがあり中はエスカレーターがあり、日本の盆栽がたくさん飾ってあってまるでデパートのようです。
ここの副院長が男性不妊専門で授業のあとの懇親会でとてもよい話をしてくださいました。
「中医学は幸福学です」と。
ある男性不妊の患者さんが1年前にいらして、彼は精子の数も少なく、夫婦生活もできず妻に離婚を申したてられているというのです。一生懸命働いて事業は成功し、財産もいっぱいあるというのに。中国では夫婦生活ができない男性は離婚させられるそうです。
思いつめた表情の彼に漢方薬をだし治療を続けたところ、先日彼から手紙が届きました。「子供ができ、今はとても幸せです。実はあの時、死のうと思って遺書を持って病院を訪ねたのです。」と。
副院長はこの話をしてくださって「私たちは患者さんを幸せにすることもできますが、同時に患者さんが幸せになることで私たち医療者も幸せになります。。このように患者さんも医療者も幸せにできる中医学は幸福学です。と締めくくられました。
信仰深いチベット族のイケメンガイドと。
先日北海道から来店された若い女性から私は幸せをいただきました。
彼女はアトピーで顔や首が真っ赤になり、中学生のころ一度来店されたことがありました。人目が気になって学校へも行けなくなり、中学、高校と通信教育を受けていました。このことについてご両親から何度も心配されたお手紙をいただいていました。
その彼女が一昨年の東日本大震災とその後の原発の問題が起こった時、急に顔の赤みとアトピーがよくなったそうです。
不思議に思ってお聞きします、と日本はどうなってしまうんだろうとか、震災にあった人達のことが心配で、自分の辛さは忘れてしまったそうです。そうしたらなんと顏の赤みが引き、アトピーも軽くなったそうです。今回来店された彼女は美しく成長され、この話をしながらお母さんもともにぽろぽろと涙されていました。
学校に行けない辛さ、そしてよくなった喜び、万感胸に迫る思いだったのでしょう。
私も涙が出てきました。しかし私の涙は違います。仏様に巡り合ったような気持だったからです。自分も辛いのに他人の辛さを思いやる心、その気持ちに胸を打たれました。
そして顔のことを忘れたときによくなった、その言葉にアトピーを治す鍵が示されています。まさに考えなければよくなる、と言うことを実証されたのです。
そして彼女がこのような心境になったのもアトピーで苦しんだからこそ、仏様のような境地にたどり着いたのではないでしょうか。
新しい年、皆様が幸福に過ごされるようお祈り申し上げます。
2013年1月1日 植松光子
この世の天国と言われる雲南省シャングリラ
素朴な人々の生活風景が天国を思わせるという。